検査科
検査科の概要
臨床検査科は、職員13名で日々検査業務を行っており患者様の血液や尿などで検査を行う検体検査、患者様自身から直接情報を得る生理機能検査に大別されます。
このような検査結果を各診療科へ迅速かつ正確に提供することで、病気の診断や治療方針の決定などの支援を行っています。
検査内容のご紹介
生理機能検査部門
直接患者様の身体に触れ、検査機器を使って行う検査です。
主に心電図検査・呼吸機能検査・聴力検査・超音波検査・脳波検査などを行っています。
循環器検査
・12誘導心電図
心臓が動く時に発生する電気的な活動を見る検査です。 不整脈、心筋梗塞、狭心症など心臓の病気がわかります。 |
・24時間ホルター心電図
日常生活における心電図の変化を見る検査です。24時間心電図を記録し、不整脈の種類や程度、動機、息切れ、胸痛などの原因を調べることができます。 |
・トレッドミル検査
電動式で動くベルトの上で歩く又はジョギングを行い、心電図や血圧にどのような変化が起こるかを見る検査です。心疾患の有無、重症度、予後の評価、不整脈の診断のために行います。 |
・ABI/PWV検査(血圧脈波検査)
両手両足の血圧を同時に測定することで、動脈の硬さや狭窄、閉塞の有無、動脈硬化の程度を評価することができます。高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙を有する人は検査をお勧めします。 |
呼吸機能検査
肺の大きさ、気管支(空気の通り道)の異常、肺の弾性力など肺の働きや状態を調べます。手術前にも検査を行うことがあります。
脳神経系検査
脳の細胞から出る微弱な活動電位を記録する検査です。てんかん、けいれん、意識消失、脳梗塞、外傷後などの場合に検査します。頭皮にクリームで電極を付け脳波を記録します。痛みは全くありません。
聴覚検査
・聴力検査
耳の聞こえの状態や性質を調べる検査です。基本的な聴力検査では、どの位小さな音まで聞こえるか、難聴の原因はどこにあるのかを調べます。 |
・チンパノメトリー
鼓膜の動きを見る検査です。中耳炎などに有用な検査です。 |
超音波検査
・腹部超音波検査
肝臓・胆のう・腎臓・脾臓・膵臓など形態や大きさ、腫瘍の有無などを調べます。 |
・心臓超音波検査
心臓の大きさ、動き、壁の厚さ、弁の状態、血液の流れなど心臓の機能を調べます。 |
・頸動脈超音波検査
頸動脈の血管壁の状態、プラークの有無、血液の流れを見る検査です。動脈硬化の程度を評価することができます。 |
・下肢血管超音波検査
静脈: | 血栓の有無、拡張、血液の流れ、逆流、静脈瘤の有無を調べます。深部静脈血栓症、下肢静脈瘤の診断に有用な検査です。 |
動脈: | 動脈の狭窄や閉塞の有無、血流の流れなどを調べます。閉塞性動脈硬化症の診断、動脈硬化の進行度の評価に有用な検査です。 |
・乳腺超音波検査
乳腺の形態や大きさ、しこりの有無を調べる検査です。 女性技師が担当します。 |
・甲状腺超音波検査
甲状腺の形態、腫瘤の有無、血流を見て炎症の有無、副甲状腺の有無、頸部リンパ節腫脹などを調べます。 |
・体表超音波検査
体の表面に近い部分の臓器や腫瘤の形状、性状を調べます。 |
検体検査部門
血液・尿・便など患者様から採取された検体を分析して、身体の状態を把握する検査です。
実施している検査
血液
血液中の赤血球数、白血球数、血小板数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値、血液像検査、血液の固まりやすさを見る凝固検査などを行っています。貧血、炎症、出血の程度、白血病など血液疾患の診断に有用です。
生化学
血液や尿などを分析して、体の状態を把握する検査です。肝機能、腎機能、脂質検査、電解質、糖尿病検査などの測定を行っています。
血清
感染症検査(HBs抗原・HCV抗体・HIV抗体など)、腫瘍マーカー、血液型、輸血検査などを行っています。
一般
尿検査はタンパク質、糖、潜血などの定性検査や、尿中の細胞・細菌・結晶などの有形成分の鑑別を行っています。腎疾患・糖尿病・泌尿器科疾患の診断に有用です。便検査は消化管からの出血の有無を見る便潜血検査により、大腸がんのスクリーニングを行っています。